【行政書士② 取得価値】取得すればバラ色の未来?それとも役に立たない?って、一体どっちが正しいの?

行政書士の資格を取得することは、ただ、その道のスタートラインに立っただけのことです。取得したという事実だけでは、ほぼなんの役にも立ちません。学ぶ実務の方がはるかに多いのです。そのため、資格を活かすというのであれば、1発合格、早期取得を目指すことが肝心です。

 

一方で、見事試験に合格したが何にも活かしようがない、という場合もありますよね?

資格取得したのに何にも活かせないとしたら、わざわざ取得を目指しますか?

行政書士の試験に合格したからといって、「名声が得られること」「自分の社会的評価があがること」って、まったく期待できないですよ。「へー、すごいね!」といってくれる人のほとんどは、言葉にはしないでしょうが、「ところで行政書士って何?」という気持ちもまた感じているでしょう。

人生は限られた時間しかありませんので、わざわざ時間をかけてまで、無駄撃ちとなるような行為はしたくないでしょう?

 

そこで、この記事では、行政書士の資格取得にかかる時間を無駄にしないため、資格取得に先駆けて、この資格が活かせそうなのかどうなのかということを、目的別に考えてみたものです。「あ、この資格自分にとって無駄だわ」ということがあれば、別の資格であったり、やりたいことのために時間を使いましょう。

その① 知識教養を高める

「法律の勉強が好きだ。高めた教養を資格として形にしたい」というのであれば、法律のかかわる資格としては決して簡単ではないので、勉強した成果を試すのにいいでしょう。民法などは生活に身近なこともありますから、面白いですし(でも、同じく試験科目である行政法って面白いですかね…?)
法学部の学生が、「学生時代に取り組んだこと、頑張ったこと」の成果として、エントリーシートに書いたりするのもいいのではないでしょうか。

その② 法務部門で活躍

現在、企業の法務部で活躍されている方は、行政書士の資格を取得することで、人事評価Upの可能性はあるのではないでしょうか。人事評価シートの作成など多くの企業で行っていると思いますが、法務に従事しているのであれば、それを書くネタにもなるでしょうし。資格手当が出ればなおよいですが、そこまではないでしょう。

また、他部門で従事しているが「法務に異動したいなぁ」などと思っている方は、資格の取得がアピールするための武器になるでしょう。もちろん、現部署で一定の評価を得ていることと、異動するにふさわしいポスト(役職が高いと逆に難しいでしょう)であることは必要ですが。

ここまで、「職種」にフォーカスした活かし方ですね。「法務の実務×資格」ですので、行政書士を取得することで年代にかかわらず役立てられるでしょう。

その③ 特定の業種に従事

特定の業種とは、現在、法律事務所に行政書士業務を外注している業務がある業種です。例えば、建設関係、廃棄物関係、信託関係、外国関係に関連した業種ですね。いずれも、現在の行政書士が行っている業務と密接に関連できる業種ですが、これらに従事しているならば、そこで得られる知識やノウハウが、行政書士資格に掛け合わさります。

法律事務所ではないのに「行政書士有資格者歓迎」の、求人を見かけられますが、行政書士の資格を重視しているというよりも、むしろ関連業種で得た知識経験の方を求めていることがほとんどかと思います。ノウハウは、巷にいわれるダブルライセンスの取得よりも説得力がありますよ。

というわけで「業種」にフォーカスした活かし方です。これをもとに、資格取得後は独立するのもいいでしょう。また、40代・50代のもはや転職しにくい世代の方でも、特筆すべき知識経験が深ければ、転職して活躍できる場も多くありますよ。

その④ 法律事務所で働く

行政書士事務所であるかどうかを問わず、法律事務所に就職、転職することで、行政書士の資格を活かすことができます。都市部であれば、行政書士事務所の求人は意外とあります。業務を通じて、事務所経営のノウハウを学ぶこともできますし、有資格者だと手当がでることも多いので、一石二鳥ですね。
ただ、注意しないといけないのが「年齢」です。20代であれば採用されやすいでしょうが、30代以上は、特筆するものがない限り、厳しいでしょうね。たまに「20代・30代が活躍する事務所です」と求人情報に記載してくれる事務所がありますが、親切ですね。

以上、法律事務所でダイレクトに活かすというものでした。

あれ、独立は…?

以上、①から④にあてはまるのならば、この資格のために貴重な時間を費やすことは人生の中で1つのチャレンジとなるのではないでしょうか…って、よくいわれる最大の売り文句「独立」は?

「②から④にあてはまらないが独立したい」という場合、無理とはいいませんが、結構、無謀なことだと思いますよ?

なぜ行政書士で独立したいのでしょう?ほかに独立してできることって、いっぱいあるではないですか。

 

えっ? 開業資金さえあれば、無資格で誰でも行えるものは参入障壁が低い?

 

行政書士だってそうですよ。この資格、取得のためにはインプット面だけが問われる試験ですから!正しい勉強方法とスケジュール管理を行えば、一発で取得できちゃいますからね。